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  • 執筆者の写真takashi maruyama

産経新聞コラム③  −高次脳機能障害−



みなさまにとっては聞きなれない病名かもしれません。

ただし、脳の病気の後には少なからずこの状態を経過することが多いものです。


高い次元の脳の働きが障害を受けること、正確には脳の損傷が理由で認知・物事を見たり聞いたりして、それが何で、どうすればよいかを判断・解釈する能力が障害されることです。


言葉がうまく話せない(運動性失語)、聞いても理解ができない(感覚性失語)、手順通りに作業ができない(失行)、物や人の認識ができない(失認)、などの症状に加えて、記憶、注意、遂行機能、社会的行動など、脳の働きが低下した時に生じる様々な症状を総称します。認知症とは、まさにこの機能障害の集大成のような病気です。


脳卒中など脳の病気の多くでは、回復の過程で一時的に現れます。治ってしまえばよいのですが、時間が経過しても症状が残ってしまう場合もあります。見た目も話していることもほぼ正常なので、本人も周りの人も気がつきにくい症状です。しかし、大事な約束を忘れてしまったり、仕事の手順や、少し前のことを覚えられなかったりと、小さな不都合が続きます。家庭のなかではなんとかなりますが、仕事の場では小さな失敗が大きなトラブルに発展してしまうこともあります。


問題は、時間が経過し、診察の間隔も長くなり、リハビリテーションも終了しているために、症状に気がつかないままになっていることです。短い診療時間のなかでは、医師側も気がついてあげられません。日常での小さなエピソードを、書きとめておきましょう。脳の障害の場所と症状がわかれば、回復を目指すことができるかもしれません。問題がなにかがわかれば、症状に応じて検査を行うことで対策をたてることができます。ちょっと気をつけるだけでもトラブルは未然に防ぐことができるようになります。


この高次機能障害への支援の輪は着実に広がりつつあります。関東の方は「東京高次脳機能障害協議会」、関西では「大阪府高次脳機能障がい相談支援センター 」のサイトをみてください。脳腫瘍と高次機能については、わたしのサイトでも解説しています。https://www.braincogni.com/


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とあるムンバイの街の光景です。

何を見ているのかはわかりません。 華やかなサリーの色彩にシャッターを押しました。

人の個性も十人十色。

高次脳機能も多様な個性でもあります。


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