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執筆者の写真takashi maruyama

産経新聞コラム② 運動障害



脳の病気の代表ともいえる脳卒中。特に体が麻痺して動かせなくなる症状が運動障害です。脳が原因での運動障害は体のどちらか半分だけに症状が出るのが特徴です。


脳からの指令が届かなくなると、力が入らない“麻痺”となってしまいます。筋肉の力が弱くなり、手足の動きを制御することが困難になります。その原因は、血の流れが滞る脳梗塞、血があふれて脳が壊れてしまう脳出血やくも膜下出血です。運動を指令する構造が壊れてしまうため、指令そのものが手足に届かなくなってしまいます。


脳からの指令が混乱して、オンとオフのバランスが崩れると、力が入りすぎる“過緊張”や“拘縮”が起こります。脳性麻痺やパーキンソン病が代表的な病気です。“動け”の指令が強すぎる、または“安め”の指令が少なすぎるために起こります。手足に細かい震えが起きたり、顔の表情に喜怒哀楽が作れなかったりする病状で、モハメドアリはパーキンソン病の典型的な症状でした。


脳から系統だった指令が届かないと、筋肉の動きにバランスがとれなくなる“失調“が起こります。小脳に起きた脳卒中や、脳が部分的にダメージを受ける多発性硬化症などで生じます。長いリハビリとともにバランスのとりにくい身体と上手に付き合っていくことが必要になります。


脳卒中は、高血圧や高コレステロールなど、血管が硬くなったり脆くなったりすることが原因のひとつです。自覚症状が何もないまま、ある日突然に起きるのも特徴で、発症を境に生活が一変してしまいます。後悔先に立たず。健診で異常を指摘された方、病気になる前に予防ができます。コロナ渦で外出や運動の機会が減り、みなさん運動不足になっているはず。体に入ってくる食べ物の量と内容、それを消費するバランスがくずれ、負の財産を増やしてしまっていませんか。おいしい食事と楽しい時間をいつまでも楽しめるよう、日ごろからのメンテナンスに努めたいですね。


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心臓や脳のカテーテル検査の時に使われる”フォガティ カテーテル”と呼ばれる道具があります。米国のジョン・フォガティ医師が開発した道具で、2016年に彼と直接お会いし、機器開発の話を聞く機会がありました。シリコンバレーでの医療機器を開発し、医師として起業家として成功をおさめ、ワイナリーを経営する、サクセスストーリーの一人として語り継がれています。

シリコンバレーの彼のオフィスにうかがった後に、彼が経営するワイナリーを訪問した時の写真です。おいしい赤ワインを飲ませていただき、一本抱えて帰国しました。

ワインセラーの中に眠る開けられないワインの一本です。

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