昔に読んだ本のタイトルです。
村上龍氏の作品では「戦争」をモチーフにしている作品が多くあります。昔に読んだ小説なのでストーリーはおぼろげですが、このタイトルが深いところに象徴的に刻まれていて、騒乱が起こるたびに水面に上がってきます。
海を隔てて生活する私たちには、この戦争の現実感は欠けていて、ただただニュースを追うしかありません。EUにいる友人たちが感じている危機感、ロシアの友人の憤りを伝え聞くにつけ、どうにもならない無力感を感じます。
ウイルスによるパンデミック、世界情勢の緊迫と、真綿で締め付けられるように私たちの生活にも変化と影響が起こっています。かつて、皆が同じ方向を向いて、似たような理想を求めて生活していたのが昭和だったのかもしれません。国の方針という大義と、個人の利害とが一致しない世の中に変わってしまった、そんな時代に起きた戦争が何をもたらすのでしょうか。
2019年に訪れたモスクワでは多くのドクター達から温かい歓迎を受けました。いまこの広場が抗議をするロシアの方たちのニュースの後ろに映ります。
一日も早く争いを終え、安心して暮らせる日々が戻ることを願っています。
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